完全に西部小説

nostalji2009-03-10

ノーラ・ロバーツ:著(飛田野裕子:訳)の『砂塵きらめく果て』(ハーレクイン:1995年9月1日第1刷発行)を読了。東部のミッション・スクールを卒業した主人公が父の住むアリゾナの鉱山町にやってきて、ガンマンの男と恋をするロマンス小説ですが、内容は完全に西部小説です。冒頭のガンマン登場シーン(決闘シーン)は映画の『拳銃王』そのまんま。ガンマンがグレゴリー・ペックで、名前をあげるためにガンマンに挑戦するバカ者がリチャード・ジャッケルね。主人公の乗った駅馬車がアパッチに襲われますが、ガンマンが主人公を救出するんですな。主人公が町に着いた時は、父親は落盤事故で死んでおり、土地と鉱山が遺されます。ガンマンは主人公に東部へ帰るように言いますが、主人公がそこで暮らし始めることになり、ガンマンは古い知りあいを主人公の使用人として世話します。町の有力者である農場主が主人公の鉱山を買いたいと言ってきたことに疑問を持ったガンマンが鉱山を調べると金の鉱脈が見つかります。農場主はそのことを知っており、鉱山を手に入れるために主人公の父は彼によって殺されたんですね。でもって、農場主は主人公を拉致して結婚を迫り、最後は助けにきたガンマンと農場主の対決ね。西部劇でお馴染みのパターンが次々に展開していき、一気に読んでしまいました。