チョメチョメおじさんより正義のヒーロー

nostalji2009-08-15

山城新伍さんが亡くなり、以前に知人がダビングして送ってくれた保存ビデオの『風小僧』を見直す。『風小僧』は東映テレビが製作したテレビ映画第1作で、『白馬童子』の前に山城さんが初主演した子供向けテレビ時代劇です。NET(現:テレビ朝日)系列で1959年2月3日〜12月29日に放送され、第1部少年編と第2部青年編に分かれています。山城さんは、第1部では主人公の風小僧を助ける剣士役でしたが、第2部では成長した青年風小僧を演じていました。第1部は連続活劇(13回で完結)で、第2部は前後編の2回完結でしたね。このビデオには劇場公開用に前後編を1本に編集した第2部青年編の「雲雀ヶ原の逆襲」と「神変あばれ獅子」が収録されています。
風小僧は奥州磐城煙ヶ嶽城主・鏑木小六なんですが、身分を隠し、風小僧と名乗って悪人退治をするんですな。家老(団徳麿)をはじめ城中の誰も風小僧の正体を知りません。いざという時には、スーパーマンのごとく空を飛んで、弱き人々を助けに現れます。
「雲雀ヶ原の逆襲」は、悪領主が善政をしく雲雀城を攻撃し、煙ヶ嶽城下に落ちのびてきた雲雀城の奥方母子を風小僧と仲間(八田陸斎・玉緒ちゃん・正作と新吉少年)が助けます。最後は捕らえられた雲雀城主を救出に悪領主の城に乗り込んで大立回り。城兵を率いてかけつけた家老は戦いの最中、片目を失います。このビデオを観るまでは、片目の家老の記憶だけしか残っていなかったので、経緯がわかって嬉しかったですね。悪領主は馬で逃げますが、風小僧は空を飛んで先回りね。こういう特殊能力は子供向けヒーローの魅力で、物語は憶えていなくても空飛ぶところだけは、はっきり憶えているんですよ。
「神変あばれ獅子」は、ヒヒ神への生贄といって村娘をさらい、馬鹿殿に献上していた悪党を風小僧が成敗する物語。空飛ぶシーンは残念ながらありませんが、昔ながらのヒヒ退治が出てきて笑えました。八田陸斎を演じていた佐橋敏一という役者、やけにバンツマ似だったけど、バンツマのスタンドインでもしていたのだろうか。