日記の魅力

nostalji2010-04-22

暑くなったり寒くなったりという日が続き、体調が狂う。些細なことでも毎日メモしておけば、何かの役に立つでしょう。でもって、日本経済新聞社:編の『日記をのぞく』(日本経済新聞社:2007年11月15日第1刷発行)を読了。平安時代から現代までの25人の著名人の日記を紹介しています。ただ、原本ではなく現在出版されている本からの紹介ね。例えば、朝日文左衛門の『鸚鵡籠中記』は神坂次郎:著の『元禄御畳奉行の日記』からの引用となっています。何しろ原本は200万字の膨大なものなので、一般人が読むのは無理ですからね。25人の日記の中で、私が読んだことがあるのは、『元禄御畳奉行の日記』の日記だけでしたが、的を射た紹介文になっていましたよ。
日記の魅力というのは、記述者の日々の生活を通して、記述者の愚痴やら批評やら思想が語られていることと、その時代の社会環境がわかることです。私が特に興味を持ったのが食事情ね。“食”ついての記述のない日記はない感じで、正岡子規の日記には、「朝:雑炊3椀 佃煮 梅干 牛乳1合ココア入 貸しパン2個、昼:鰹のさしみ 粥3椀 みそ汁 佃煮 梨2つ 葡萄酒1杯、間食:芋坂団子あん付3本・焼1本 塩煎餅3枚、晩:粥3椀 なまり節 キャベツのひたし物 梨1つ」とあります。物書きには、食いしん坊が多いのかなァ。