男の生きざま

nostalji2010-08-01

録画していた『レスラー』(2008年/監督:ターレン・アロノフスキー)を観る。20年前はマジソン・スクエアー・ガーデンに2万人の観衆を集め、全国で150万人がテレビ観戦したという人気レスラー(ミッキー・ローク)が、今やトレーラーハウスに住み、スーパーでバイトしながらローカル会場でのレスラー生活を続けているんですな。積年のステロイド常用から心臓発作で倒れ、引退を決意しますが、迂遠になっていた娘(エヴァン・レイチェル・ウッド)と縁りを戻そうとしたり、子持ちのストリッパー(マリサ・トメイ)との生活を考えますが結局うまくいかず、マジソンでの闘い相手との20年振りの記念試合に臨みます。
シンプルな物語ですが、自分の人生を重ね合わせたようなミッキー・ロークの演技によって、濃厚な人生ドラマに仕上がっています。主人公がドサ回りするようになった経緯については一切触れていませんが、ミッキー・ロークが演じることによって推測できるんですよ。プロレス好きだった私としては、ドサ回りレスラーの姿を見る(閑散とした会場でのファン感謝デーの様子など)のは悲しいものがあるのですが、これが現実なんですね。プロレスだけが人生だった主人公のラストに感動。エンドクレジットに流れるブルース・スプリングスティーンの主題歌も良くて、最後まで聴きほれました。画像は、ミッキー・ローク。試合における、傷の痛みが画面を通して伝わってきま〜す。