テレビに不向き

nostalji2014-12-19

昨夜は木曜時代劇『ぼんくら』の最終回を観る。江戸・深川の鉄瓶長屋で寝たきりの父親(福本清三)を持つ兄妹の家で兄が殺されるという事件がおきます。同心・井筒平四郎(岸谷五朗)が捜査を開始。差配の久兵衛志賀廣太郎)が姿を消し、新しい差配として佐吉(風間俊介)がきます。しかし、次々と長屋の住人に不幸がおこり、住人たちは長屋から順番にお引越し。長屋の大家である湊屋(鶴見辰吾)がこっそり住人を追い出そうとしていることに気づいた平四郎は岡っ引きの政五郎(岸谷五朗)の手を借りて真相究明します。
はっきり言って、テレビ時代劇としては面白みに欠けました。春日太一が酷評していた岸谷五朗大杉漣が出ていたからじゃないですよ。俳優について言えば、きりがありませんからね。全10回のうち、前半は伏線の提供ばかりで、ハラハラするようなスリルもなければ、摩訶不思議な謎もありません。1話完結のように見せて、完結になっていないんですね。すべての謎は最終回で解けるのですが、平四郎と湊屋の会話によるもので、小説ならこれでいいかもしれませんがドラマとしては盛り上がりがありません。一緒に見ていたカミさんは寝ていましたよ。お徳(松坂慶子)を中心にした人情話も中途半端。
宮部みゆきの小説は読んでいませんが、同じ原作者の『おそろし』は、怪談話をテレビならではの映像とドラマ作りで上手く料理していました。“日暮らし”“おまえさん”と原作には続編があるようですが、続けるのなら脚本作りが重要になりま〜す。