日本でもおこりうる

nostalji2015-03-06

録画していた『メトロ42』(2012年/監督:アントン・メゲルディチェフ)を観る。昨年5月の「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2014」で上映されただけのロシア映画です。
地下鉄保線職員がトンネル内の亀裂から水が染み出ているのを発見し上司に報告しますが、アルコールの臭いがする彼の意見は無視されます。通勤通学で満員の地下鉄42号車の運転手が壁から水が溢れ出ているのを見て急ブレーキをかけ、乗客は将棋倒し。圧死者続出の最初の惨事ね。圧死をまぬがれた乗客は我れ先に車外に出て、前の駅に向かいます。しかし、水量が高電圧の上まできて、事態を知った地下鉄職員が電源を切りますが、辿り着くことのできなかった半数の乗客は感電死。第2の惨事ね。娘を学校に送って行く途中だったアンドレイ(セルゲイ・プスケパリス)と、偶然乗り合わせたアンドレイの妻(スヴェトラーナ・コドチェンコワ)の浮気相手ブラト(アナトーリー・ベリィ)、酔っ払って寝ていたオバサン、若い男女が車両に残っていて、水量が増えてきたトンネルから力を合わせて脱出を図るのです。
ロシア国内で25年ぶりに製作されたパニック大作とあって、地下鉄の構造と水の動きをリアルに再現しています。登場人物を絞ったことにより人間ドラマもしっかり描けています。危機脱出がご都合主義すぎますが、この手のパニック作品としては出来のよいものといえるでしょう。