内容的には失敗作

nostalji2015-09-16

録画していた『ガメラ3 邪神覚醒』(1999年/監督:金子修介)を再見。ガメラに両親を殺された少女の憎しみが生んだ怪生物イリスとガメラの戦いです。
主な出演者は、神獣の封印を解いてイリスと心を通わせる少女の前田愛、少女を愛する神獣番人家系の少年・小山優、世界中で発生するギャオスの調査をしている鳥類学者の中山忍中山忍に協力する怪獣に人生を狂わせた元刑事の蛍雪次朗(シリーズ皆勤賞ね)、同じくシリーズ皆勤賞のガメラとの交信能力を持つ藤谷文子ね。
怪獣の存在意義をテーマに持ち込んだのが失敗ですな。ガメラは地球の守護神(人間の守護神ではない)で、親は殺しても子供は守ります。子供は未来の地球を守る財産だからね。地球の生態系を壊す凶悪獣との戦いで都市を破壊するのは約束事で、観客は納得づくで観ているわけです。そこに都市破壊によって両親を失った少女なんてものを持ち込んだので話がおかしくなりました。日本を守る神獣(朱雀と思われる)がギャオスの変種って何ですか。少女と融合しようとするイリスの生態がよくわからないし、神獣でなく地球破壊の邪神なら伝説もそんなふうにしておかないとね。神獣番人家に伝わる剣で少女を救うなんてファンタジーです。イリスの設定が破綻しています。山崎千里と手塚とおるのオカルト人物も、何をしたいのかよくわかりません。精神分裂怪獣映画で〜す。