昨日に続き

nostalji2018-08-30

録画していた『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』(2017年/監督:マット・リーヴス)を観る。リブート版“猿の惑星”シリーズの最終章です。
人類が猿との全面戦争になってから2年、猿の群れを率いるシーザー(アンディ・サーキス)は人類との共存を願うものの、冷酷非情な大佐(ウディ・ハレルソン)の襲撃によって妻子を殺されます。大佐を追って仲間と復讐の旅に出たシーザーは、途中で口のきけない少女ノバ(アミア・ミラー)と出会い道連れにし、大佐のアジトである要塞に到着。大佐を見つけたシーザーは冷静さを失って捕まってしまい、しかもその施設には多くの仲間が捕らえられており……
最初の『猿の惑星』(1968年/監督:フランクリン・J・シャフナー)を観た時は、そのメーキャップに驚かされたものですが、SFXの格段の進歩により役者がかかわるのは声の出演とクローズアップした時の目の演技だけになりました。着ぐるみと違って猿たちの動きはリアル。だけど、SFやファンタジー映画では今ではそれが当たり前になって驚きがなくなりましたね。結局、内容で勝負。
でもって本作ですが、人間が言葉を失い、進化した猿によって地球が猿の惑星になるという旧作に繋がる設定になっており、殺戮は悲しみと憎しみの連鎖しか生まず、人間が人間を殺しあう愚かさを、猿(エイプ)のシーザーの心情と行動を通して描いています。シーザーの性格描写に厚みがあり、旧シリーズの後半2作(『猿の惑星・征服』『最後の猿の惑星』)より優れた出来ばえとなっていま〜す。