ついでに

録画していた『薔薇のスタビスキー』(1974年/監督:アラン・レネ)を観る。1930年代にフランス政財界を揺るがした“スタビスキー事件”を映画化。

1930年代初め、スタビスキー(ジャン・ポール・ベルモンド)は生まれながらの野心家で、没落した老男爵ラオール(シャルル・ボワイエ)と敏腕弁護士ポレリ(フランソワ・ペリエ)を従えて、詐欺のような行為で大金を稼いでいました。彼は政財界の大物に賄賂を送って司法の目を逃れ、妻のアルレッテ(アニー・デュプレー)と毎日優雅な生活。しかし、彼を怪しんだポニー検察官(クロード・リッシュ)の調査で、スタビスキーが偽公債を発行していることがわかります。スタビスキーはスイスの山荘へ逃亡しますが……

映画は、ソ連から亡命したトロッキーが、ひそかにフランスに入って滞在するところから始まりますが、スタビスキーの物語と直接関係はありません。当時のフランス政界の情勢を表現しているのですが、フランス人にはわかる社会情勢だったのかもしれませんが、私にはピンときませんでした。物語自体もピンとこなかったんですけどね。それにしても、ハッタリだらけの胡散臭い人物を演じたら、ベルモンドは巧いなァ。