週に一度は西部劇

録画保存したまま放たらかしていた『縄張り』(1958年/監督:ジョージ・マーシャル)を観る。羊飼いと牛飼いの対立を描いた西部劇。

牛飼いの町にジェイソン・スイート(グレン・フォード)という男がやってきます。お転婆娘のデル(シャーリー・マクレーン)が乗ってきた馬車の馬を静め、うんちくオジサンのミルト(エドガー・ブキャナン)をやりこめ、馬と鞍を安く購入。乱暴者のジャンボー(ミッキー・ショーネシー)に喧嘩を売ってKOします。おまけに早撃ちまで披露。町民はスイートに一目置きますが、彼がやって来たのはオープンレンジ(共用牧草地)で羊を放牧するためとわかって、さあ大変。町民は彼らが頼りにしている大佐と呼ばれる牧場主ジョニー(レスリー・ニールセン)に連絡。ジョニーはジャンボーたち手下を使って、羊を貨車から降ろさないようにしますが、スイートはデルと子供たちを使った妙計で、羊の群れを貨車から降ろすことに成功します。しかし、デルに誘われた舞踏会で留守にしている間、羊はジョニーの手下によって貨車に積み込まれ……

前半部分がすこぶる快調で、見ていて愉快なだけでなく、痛快でもあります。グラスの上にポーカーチップを乗せ、それを天井へ放り上げ、すかさず拳銃でグラスを撃ち砕き、落ちてきたチップを受けとめる早撃ちの妙技は、グレン・フォードならではですな。後半は悪事がバレたニールセンが、フォードの仇敵パーネル・ロバーツを雇って対決するという月並みの展開。とぼけた味わいのあるシャーリー・マクレーンはグッドですが、事なかれ主義の保安官役のスリム・ピケンズはもっと活かして使って欲しかったで~す。