わかっていても

録画していた『ナイル殺人事件』(2022年/監督:ケネス・ブラナー)を観る。アガサ・クリスティの『ナイルに死す』の2度目の映画化。

エジプトで友人のブーク(トム・ベイトマン)と再会したポアロケネス・ブラナー)は、大富豪のリネット(ガル・ガドット)が主催する新婚旅行ツアーに彼と同行。客船を借り切ってのナイル河クルーズ。リネットの夫サイモン(アーミー・ハーマー)が、かつての婚約者ジャクリーン(エマ・マッキー)に撃たれて負傷する事件がおこり、リネットが射殺されます。ポアロが捜査を開始し……

オリエント急行殺人事件』に続く、ケネス・ブラナーのポワロ。原作は読んでいませんが、ピーター・ユスティノフがポワロを演じた『ナイル殺人事件』(1978年/監督:ジョン・ギラーミン)を観て犯人を知っているので、どうやってサスペンスを盛り上げるかを注目したのですが、残念ながら今イチ。ブラナーは“愛しあう二人”を重点テーマに演出しており、リネットを狙う人物たちの心理を軽く流しています。ミステリー映画の楽しさはないものの、1930年代の風俗とCGによるエジプトの風景は満喫できま~す。