50年代らしいB級SF

nostalji2007-08-19

『火星探検ロケットシップX−M』(1950年/監督:カート・ニューマン)を観る。月ロケットがエンジントラブルから軌道を外れ、火星に到着するんですな。でもって、火星探検すると火星人に攻撃され、乗組員に犠牲者が出ます。火星は核戦争により文明崩壊しており、核汚染された住民は原始生活をしています。そのことを知らせるために、地球に帰還しようとするのですが燃料不足となり、ロケットは墜落。後年、傑作B級SF映画『ハエ男の恐怖』(1958年)で名を上げるカート・ニューマンだけあって辛口な内容になっています。これまでの3本と比較すると、ツッ込み処は多々あっても一番まともな作品といえますね。“核の恐怖”と“科学に対する不安”は1950年代のSF映画によく出てくるテーマで〜す。
15日に起きたペルー地震の被災地の治安が悪化しているとのこと。警察や軍隊は被災者救済に追われているので、誰もいない民家や商店から泥棒する輩が出てくるんですね。救援物資が不足していることもあるのでしょうが、不当に高い値段で生活必需品を売る商人もいるらしく、精神が荒廃しています。一般住民が暴徒化し、それに対抗するために自警団ができるという被災地の無法化は世界的にみれば珍しいことでなく、ライフラインの確保という日本の被災地対策は世界に誇っていいことだと思いますねェ。