笑いの世界

nostalji2008-07-03

図書館で借りてきた『対談・笑いの世界』(朝日新聞社:2003年9月25日第1刷発行)を読了。桂米朝筒井康隆の“笑い”を中心とした対談集です。二人の対談そのものが“笑い”ですけどね。歌舞伎役者や芸人の名前がポンポン飛び出すので下段は注釈スペースになっています。芸人については注釈を読む必要はなかったのですが、歌舞伎役者については注釈のお世話になりました。ところで、サブカルチャー世界での常識がどんどん狭くなっている(昔は、講談・浪曲・歌舞伎の名文句は誰でも知っていた)ので、パロディが通じなくなっているのは事実ですね。パロディなんて原典を知らないと笑えないのですから、パロディ映画の解説に原典をどんどん紹介するのは正解でしょうね。自分だけが知っていて、一人で笑う優越感がなくなるのは残念ですけど。
そういえば、私が子供の頃、“遅かりし由良之助”とか“お釈迦様でも気がつくめえ”とか“こいつは春から縁起がいいわい”といった歌舞伎の名セリフを覚えたのは、テレビを通じてでしたね。子供番組にも歌舞伎が原典となるセリフが結構使われていましたよ。現在、そんな番組となると……?