古典の笑いを現代風に?

nostalji2011-02-04

録画していた『やじきた道中てれすこ』(2007年・松竹/監督:平山秀幸)を観る。品川の女郎屋からお喜乃(小泉今日子)を足抜きさせた飴屋の弥次さん(中村勘三郎)と、自殺しそこねた役者の喜多さん(柄本明)の三人が繰り広げるお笑い道中です。道中物の定番通り、色々なタレント・芸人・役者が色々なところで顔を見せています。キャスティングはハマッテいると思いますね。
落語ネタをもとにしており、それなりに笑えるのですが、中身が薄いです。大阪の“てれすこ”話と、やじきた道中の因果性がなく、場当たり的なところも気に入りません。平山監督は川島雄三監督を憧憬しているそうですが、同じ落語ネタでも、笑いでもって重厚な人間ドラマに仕上げた『幕末太陽伝』の域に迫るには、まだまだ力不足ですねェ。
大相撲の八百長について、メディアは大騒ぎしすぎる感じがする。大相撲に八百長があるのは、誰もが周知のことだと思うのですがね。これまで状況証拠だけだったのが、物的証拠がでてきて証明されただけじゃないですか。力士だって真剣勝負ばかり続けられませんよ。閉ざされた狭い社会の中で情実も入ってくるでしょう。カルトなファン以外は、十両の下っ端の勝敗なんて気にかけていないしね。これからは、幕下上位と十両下位力士の取組を多くして緊張感を持たせることは必要ですな。大相撲協会春場所を中止して、明確なルール作りをすること。メディアは、過去の八百長問題を騒ぐのでなく、どうしたら大相撲が面白くなるかを論じてほしいですね。私としては、大相撲における八百長は全て悪だとは思っていませ〜ん。