監督との相性

nostalji2009-03-11

録画していた『紅蝙蝠』(1950年・大映/監督:衣笠貞之助)を観る。歌舞伎役者(長谷川一夫)が、ひいき客の商人の愛妾(水戸光子)と密会していたところを商人に見つかり、商人との賭けで忍び込んだ店で殺人事件に巻き込まれるんですな。歌舞伎役者は目明し(大河内伝次郎)に殺人の罪で捕まるのですが、彼が犯人でないと直感した目明しはわざと逃がして歌舞伎役者の周辺を捜査します。一方、歌舞伎役者は現場で犯人の手がかりをつかんでいて……
ミステリー・タッチの時代劇を衣笠貞之助がそつなくまとめた程度の作品で、とくに如何ってことはありません。三本続けて衣笠と長谷川のコンビ作品を観たのですが、共通して云えることは、衣笠監督は女形出身だったこともあって長谷川一夫の持つ魅力を充分引き出しているということです。スター映画は、内容よりもスターへの観客が期待する効果が出ているかが重要ですからね。衣笠・長谷川コンビに失敗作がないのがわかりました。
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