内容よりも

nostalji2009-03-29

録画していた小林旭主演の『嵐を呼ぶ友情』(1959年・日活/監督:井上梅次)を観る。登場人物が全員善人で、ドラマ的葛藤の薄い作品です。単なるボタンのかけ違いからくる父子(宇野重吉小林旭)の誤解ですからね。題名からわかるように、1958年の正月映画『嵐を呼ぶ男』で石原裕次郎をスーパースターにした日活が、小林旭を売り出すために二匹目の泥鰌を狙って企画した正月映画でしたが、面白味の欠ける内容です。アキラは劇中で「いとしの恋人」と「パパの歩いた道」を歌い、この映画で初めて歌うスターとなりました。レコードデビューは次作の『女を忘れろ』ですけどね。それまでのナイーブな不良青年というキャラを踏襲しており、裕次郎のような爆発的ブレイクはしませんでしたね。アキラがスーパースターになるのは、“渡り鳥”シリーズからね。それから、アキラが『嵐を呼ぶ男』で観客の一人としてワンカット出演していた(クレジットなし)のと同じように、赤木圭一郎が端役で出演(セリフは一言)していることは見逃せません。赤木圭一郎は60年からダイヤモンドライン入りしますからね。内容よりも他の与件に興味がひかれる映画で〜す。
HP:放出美級迷画座の「アキラ映画」に追加アップ⇒http://www2u.biglobe.ne.jp/~kazu60/akira/akira36.htm