久しぶりにアキラ映画

nostalji2007-06-23

録画していた小林旭主演の『日本最大の顔役』と『やくざの詩』を観る。
『日本最大の顔役』(1970年・日活/監督:松尾昭典)は、モデルは明らかに山口組三代目・田岡組長ですね。内容的には、きれい事に終始して気に入りませんが、後年アキラが“仁義なき戦い”シリーズで見せたヤクザ組長の貫禄を、この作品から感じることができました。
『やくざの詩』(1960年・日活/監督:舛田利雄)は、情念だらけの感傷的な作品です。アキラと仇の兄・二谷英明二谷英明と弟・垂水吾郎、垂水吾郎と愛人・南田洋子南田洋子と義弟・和田浩二といった登場人物の全て関係が情念で結びついている現実ではありえない世界なのですが、徹底すると逆にリアル感を持ってくるので不思議です。劇中でアキラが歌う主題歌と相俟って、アキラの陰の部分が見事に活かされており、傑作といえるでしょう。全体の音楽は黛敏郎ですが、アキラが歌う主題歌は中村八大の作曲です。アキラが弾くピアノを吹替えて演奏しているのもね。
画像は、『やくざの詩』のレコードジャケット。劇中でクラブ歌手の南田洋子が歌う(トミー藤山の吹替え)のがB面の「夜霧に泣いて」です。
HP:放出美級迷画座の「アキラ映画」に追加アップ⇒http://www2u.biglobe.ne.jp/~kazu60/akira3/akira34.htm