踊りのないミュージカルなんて

nostalji2009-03-30

録画していた『スウィニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』(2007年/監督:ティム・バートン)を観る。ターピン判事(アラン・リックマン)によって無実の罪で投獄され、愛する家族を奪われたベンジャミン・バーカーはスウィニー・トッド(ジョニー・デップ)と名を変え、15年後、ロンドンのフリート街に戻ってきて、ターピン判事への復讐と社会に対する復讐から富める男たちを次々に殺す殺人鬼になる物語ね。ティム・バートンらしいダークな映像美に充ちた作品です。
ミュージカル仕立て(ミュージカルとしては踊りがないので不満ですが)にすることにより、ホラー・ファンタジーになっていますね。血まみれスプラッターも人肉パイも、ファンタジー化することによっておぞましさを消しています。ジョニー・デップの表現力豊かな演技(少し過剰だけど)と相俟って、作品全体に悲しみと可笑しみが貫かれ、全体としては満足できる内容で〜す。