論理が飛躍

nostalji2009-08-03

前野徹:著の『新歴史の真実』(講談社α文庫:2005年4月6日第2刷発行)を読了。日本人が愛国心をなくしたのは、全て戦後の自虐歴史教育が原因という、かなり飛躍した論法が展開されています。自論に都合のよい事項だけを並べ立てる論法は、知らない相手を納得させるのに最も有効な手段で、著者の経歴が関係していると思いますね。私も会社時代によく使った手法です。
「日本人の心の支えであった天皇制や家族制度は戦後、軽視・破壊され、愛国心憂国心は善ではなく、一転、悪とされたのです。日本ならではの高い徳目は抹殺され、代わりに西洋流の個人主義や物質文明が植え込まれました」という見解には同意です。だけど、それを歴史教育のせいにするのは疑問で、私は間違った平等主義からくる道徳教育の欠如に由来していると考えています。歴史を学ぶには、先入観を持たず、事実だけを把握し、そこから推理していく楽しみを持つことですね。
所用があって大宮まで出たついでに、私用のセカンドテレビを地デジ対応に買い替え。CATVがデジタル化し、アナログ放送も廃止(個人的には反対なのだが、今さら止めようがない)なので、価格も安くなってきたこともあって購入しました。5000万台のアナログテレビが捨てられるという、壮大なムダを一番歓ぶのは利権絡みの役人だけで、国民にとっては何のメリットもありゃしな〜い。