マンガだね

nostalji2012-02-27

録画保存していた『御用牙』(1972年・東宝/監督:三隅研次)を観る。北町奉行同心・板見半蔵(勝新太郎)は、“かみそり半蔵”と異名をとる鬼同心なんですな。無宿人狩りで捕まえた三次(石橋蓮司)から、1年前に島送りになったはずの殺し屋・三途の竿兵衛(田村高広)が女(朝丘雪路)と逢っているところを目撃したと知らされます。女は半蔵の上司である筆頭与力(西村晃)の妾で、竿兵衛を取り調べたのがその与力だったことから不正の臭いを嗅ぎつけるんです。半蔵の手足となって働く下っ引きは、テレビ版“新・座頭市”シリーズでお馴染みの、草野大吾・蟹江敬三・松山照夫の個性派3人ね。
原作が小池一夫の劇画なんで、考証的にはおかしなことだらけです。それと、1970年代の時代劇の特徴であるエロとスプラッターが売りになっていますね。女の口を割らせるのに、自慢の逸物(冷やして木槌で鍛えるのは笑えます)による“座禅ころがし”の秘技で女を夢中にさせるんですよ。上司の弱みを握っている朝丘雪路や、大奥権力者の弱みを握っている渥美マリをメロメロにさせて違法捜査をしても権力者から葬られないようにするのね。暗殺者に対しては、カツシン自慢のチャンバラで血みどろスプラッターで〜す。
『隠密剣士(第七部:忍法根来衆)』の11話〜13話(最終回)を観る。紀州頼方を根来忍者から守るために伊賀に隠したのに、伊賀忍者として暮らしていた根来忍者を倒し(第11話「姿なき根来者」)、新太郎も足に傷を負ってピンチになる(第12話「根来忍三兄弟」)を倒し、根来忍者の頭領(第13話「変幻牙竜道士」)を倒してエンドです。吉田義夫は狡猾な牙竜道士にピッタシでしたね。