元気がなくなって

nostalji2012-02-28

西部劇ビデオの『スパイクス・ギャング』(1973年/監督:リチャード・フライシャー)を観る。傷を負って逃げていたお尋ね者スパイクス(リー・マービン)を、ウィル(ゲーリー・グライムス)・レス(ロン・ハワード)・トッド(チャーリー・マーチン・スミス)の3人の若者が助けるんですな。朝から晩まで泥だらけになって働く農家の生活に嫌気のさした3人はスパイクスのような無法者にあこがれ、家出します。すぐに金が底をつき、銀行強盗をするのですが、出会いがしらにトッドが上院議員を射殺してしまい、奪った金を棄ててメキシコへ逃げます。メキシコでも強盗して捕まってブタ箱に入れられますが、運よく町にやってきたスパイクスに釈放してもらい、スパイクスの下で無法者修行ね。銀行襲撃して失敗し、トッドは撃たれて死にます。恩赦を条件に若者を裏切り、上院議員殺害犯としてレスを殺したスパイクスと対決したウィルはスパイクスを射殺しますが相撃ちで深手を負い、停車場で故郷を夢みて死んでいくのです。
時代劇に年代毎の傾向があるように、西部劇にも年代毎の傾向がありますね。1970年代の西部劇は、元気溌剌としたものがなくなって、このような侘しいものが多くなりました。ベトナム戦争の影響でしょう。ヘマばかりしていた若者たちをユーモラスに描いた前半はほのぼのとしているのですが、厳しい現実を見せつけられる後半は後味の悪さが残ります。死でもってエンドというのは、ニューシネマの悪しき傾向で〜す。