過去の人

nostalji2012-10-08

録画していた『サスペリア・テルザ 最後の魔女』(2007年/監督:ダリオ・アルジェント)を観る。墓地のそばの工事現場で棺と遺品入れが発見され、ローマの古代美術館に送られます。考古学研究員が遺品入れを開けると、不気味な彫像と法衣が入っていて、閉じ込められていた魔女・涙の母の封印を解いてしまったんですな。涙の母はローマの町に呪いを放ち、犯罪や自殺が多発するようになります。世界中の魔女たちがローマに集合し、研究員のサラ(アーシア・アルジェント)は、亡き母エルザ(ダリア・ニコルディ)の声を聞き、涙の母と対決することに……
サスペリア』(1977年)で嘆きの母、『インフェルノ』(1980年)で暗黒の母、そして殆ど忘れた頃に涙の母ね。サラの母親が、前2作品に関係していたことがセリフの中で説明されるのですが、ピンときません。出たとこ勝負的な展開(日本語を喋る魔女にはビックリ)で、魔女の親玉である涙の母(モラン・アティアス)も貫禄なく、比例するかのようにラストも「何じゃこりゃ」の結末でした。
アルジェントの特長であった幻想的な派手な色彩感覚による映像美はなく、今では使い古されたような血みどろスプラッター演出(かなり過激ではありますが)だけではガックリですよ。過去の人になっちゃったのかな。過去の人といえば、神父役でウド・キア錬金術師役で『黄金の七人』のフィリップ・ルロアが出演していました。画像は、アーシア・アルジェントダリオ・アルジェントの娘ね。