これも消滅したジャンル

nostalji2013-11-05

ビデオで『ザッツ・エンタテインメント』(1974年/監督:ジャック・ヘイリー・ジュニア)を再見。MGM創立50周年記念作品で、トーキー初期からのMGMミュージカルの名場面を並べた作品です。クリフ・エドワーズからジーン・ケリーに至るメドレーによる「雨に唄えば」のオープニングに始まり、MGMスタジオをバックにフランク・シナトラなどのスターが合間に登場して想い出を語るという構成になっています。
名場面だけでなく、エリザベス・テイラーの下手な歌や、クラーク・ゲーブルの下手な踊りが見られるのはご愛敬ね。それにしても、広大なスタジオの中に作られた豪華絢爛なセットで繰り広げられる群舞は壮観。映画全盛時の凄さがわかります。ブロードウェイでは現在もミュージカルが上演されていますが、映画において消滅したのは、映画会社のスタジオシステムがなくなり、人・物・金を総合プロデュースできる基盤がなくなったからでしょう。
ミュージカル映画史の研究資料として役立つだけでなく、ミュージカルを知らない人たちの入門用としても役立ちま〜す。