同じパターン

nostalji2016-03-30

録画していた『続・兵隊やくざ』(1965年・大映/監督:田中徳三)を観る。
機関車を奪って脱走に成功した有田(田村高廣)と大宮(勝新太郎)でしたが、線路に仕掛けられた爆薬によってふっとばされ陸軍病院に運ばれます。大宮は看護婦の恭子(小山明子)に一目惚れ。二人の脱走は結果として南方に転進する部隊を救ったことになり、病院生活は二人にとって天国でしたが、回復するや北支の最前線にある独立守備隊に配属されます。上官の新兵いじめに大宮が大暴れ。有田は同期の八木曹長(上野山功一)に当番兵として大宮を預けます。曹長官舎には岩波(睦五郎)と八木が同居。岩波は自分が惚れている芸者の染子(水谷良重)と八木が相思相愛なので八木に強い憎悪を持っています。大宮に恨みを持つ上官に見つかり、大喧嘩したことから大宮は当番兵をクビになり、八路軍討伐に出動。しかし、八路軍の村はもぬけの殻で、残っていた老人と娘を処刑しようとする多久島中隊長(須賀不二男)に有田は抗議します。有田の必死の抗議で処刑は中止になりますが、多久島の指図で有田はリンチを受けるのね。怒った大宮は老人と娘を逃がしますが、見張っていた恭子の弟が営巣に入れられます。八路軍が夜襲し、そのドサクサに岩波は八木を殺害。有田は八木の死体にあった銃弾と八木の銃弾を比較します。その頃、野戦病院に転属した恭子に目をつけた多久島は弟の身柄と引き換えに恭子にせまります。大宮と有田は多久島を叩きのめし、岩波をブチのめした後、トラックを奪って脱走……
逆恨みする軍曹、ごますり曹長、エロ中隊長と、軍隊の諸悪の根源をぶち破って脱走という前作と同じパターンです。前作のネッチリ系の増村保造と比べると田中徳三はユーモアを多くしてアッサリ系となっています。軍隊の不条理性は薄くなっていま〜す。