懐かしの商根映画

録画していた『どてらい男(やつ)』(1975年・東宝/監督:古澤憲吾)を観る。フジテレビ系列で1973年10月から3年半(全181回)にわたって放送された花登筐:原作の人気商根ドラマの映画化です。

昭和10年、大阪立売堀の前戸商店に山下猛造(西郷輝彦)と尾坂(田村亮)が丁稚奉公します。生意気で機転のきく猛造は一番番頭の竹田(津川雅彦)にいじめられ、馬鹿にされますが、持ち前の型破りの行動と根性を発揮。やさしくしてくれる店主(曾我廼家明蝶)の娘・弥生(小柳ルミ子)に英語を学び、彼女の助言で夜学にも通えるようになります。弥生の父が死に、後を継いだ叔父の文夫(高橋昌也)は、竹田が他店に引き抜かれそうになったので、竹田に弥生との結婚を約束。密かに想いを寄せていた弥生が竹田との結婚を望んでいないことを知った猛造は、むこう3ヶ月の間、竹田とのセールス合戦に勝ったら破談にしてくれと文夫に頼みます。セールス合戦が始まり、セールスの神様と云われる大石(伴淳三郎)と知りあい……

テレビと同じ配役は西郷輝彦田村亮だけで、後は全て異なります。西郷輝彦が歌う主題歌も流れません。テレビドラマでの弥生が死ぬ20回までを総集編的に筋を追う展開なのでドラマの厚みは欠けま~す。