子供が主役で

DVDで『わんぱく戦争』(1962年/監督:イヴ・ロベール)を再見。中学校時代に何故かリアルタイムで観て以来なので、懐かしくなりましてね。

南フランスの田舎、となりあった二つの村、ロンジェヴェルヌとヴェルランの子供たちはいつも喧嘩。ロンジェヴェルヌの大将はルブラック、片やヴェルランはラズテック。戦場は村の境界にある原っぱ。ある日、仲間を助けるために敵中に単身とびこんだルブラックは捕虜となり、ボタンを取られ、ズボン吊、靴紐を切られてしまいます。そこで、ルブラックが考えたのが全員すっぱだかで戦うこと。この戦術はロンジェヴェルヌに大勝利をもたらしますが、イバラで体を傷つけたり、風邪をひいたりして仲間たちから不評。ルブラックは考え込み、ボタンやヒモを貯えておく隠れ家を作ることを決意。みんなでアルバイトをして秘密の小屋を作りますが……

「嫌になっちゃう、来なきゃよかったよ」が口癖のちびのジュビス(アントワーヌ・ラグチーグ)がこの映画の中心的存在。ヴェルランの連中に“フニャチン”とからかわれて意味がわからず学校の先生に聞きに行ったり、酒を飲んで酔っぱらったり、タバコを吸ってむせたり、風邪をひいて下痢になったりと。愛くるしい笑いをふりまきます。ボタンの取りあいを、当時話題になっていた核戦争のボタン戦争にひっかけているんですが、そんなことはどうでもよく、牧歌的なこだわりのない笑いの連続で愉しめま~す。