一応時代劇なので

録画していた『近江商人、走る!』(2022年/監督:三野龍一)を観る。商才のある丁稚が悪徳奉行の罠にかかった主人を救うビジネス時代劇。

商いの才がある銀次は父を亡くし、近江商人村田秀亮)との出会いから大津の米問屋・大善屋に丁稚奉公します。それから5年、銀次(植村侑)は店の仕事だけでなく、眼鏡職人(前野朋哉)や大工(鳥居功太郎)、茶屋の娘(田野優花)に商売の助言。大善屋の主人・伊左衛門(筧利夫)は“売り手よし、買い手よし、世間よし”を心得ている近江商人で、大津奉行(堀部圭亮)の賄賂要求を拒絶。怒った奉行は、伊左衛門の旧友・柏屋(矢柴俊博)を使って罠にかけます。千両の債務を負った主人を助けるために銀次は、大阪・堂島と大津の米の価格差を利用した裁定(先物)取引を思いつき、伊左衛門の娘・楓(黒木ひかり)や助けた仲間たちと壮大な計画を実行。先輩丁稚の蔵之介(森永悠希)が柏屋の息子だったことから……

「人助けは、必ず自分に返ってくる」の父の教え通りの展開。子役の熱い心と比べて、植村侑に商売への熱い熱情が感じられません。ラストも伏線がなく、意外性というより御都合主義。飛脚で半日もかかる距離を、迅速に情報を入手するという物語アイデアだけはグッドで~す。