先週に続き、DVDで『大西部無頼列伝』(1970年/監督:フランク・クレーマー)を再見。英語原題が、『ADIOS SABATA』なので、一応“サバタ”シリーズね。
無法者の兄弟を決闘で倒したサバタ(ユル・ブリンナー)は、メキシコ革命軍から政府の金を奪う依頼をうけます。一緒に行動するのは、革命軍のエスクド(ペドロ・サンチェス)と彼の仲間6人。金を守っているオーストリア軍のスキメル大佐(ジェラード・ハーター)の肖像画を描いているバランタイン(ディーン・リード)も金を狙っており、輸送計画をサバタに知らせます。輸送隊を何者かが襲いますが、サバタたちが彼らを襲って横取り。奪った金で武器購入のためにテキサスに行きますが、スキメル大佐から伝書鳩で連絡を受けたフォルゲン(ジャンニ・リッツォ)一味が武器密売人を殺し、サバタたちを待伏せ。サバタはフォルゲン一味を倒し、メキシコへ戻る途中で革命軍の勝利を知り、奪った金を山分けしようとしますが、中身はただの砂。スキメルが横領したことがわかり、スキメルの屋敷を襲撃しますが……
主人公の名前がフィルムによってインディオ・ブラックになったり、サバタになったりしますが、通常“サバタ”シリーズの2作目に位置付けられています。私としては、リー・ヴァン・クリーフのサバタとはキャラクターは異なる(使用している銃も違う)し、音楽もブルーノ・ニコライ(もろマカロニ・メロディ)なのでシリーズとして認めていません。それに、やたらとカッコつけているユル・ブリンナーが鼻につきましてね。本人はごきげんなんでしょうが、観る方としてはね。
ブリンナーはともかくとして、お話の方は撃ちあいの連続で楽しめるようになっています。ブリンナーが使うハーモニカ弾倉の珍銃を見ているだけで嬉しくなりますな。鉛玉を靴の上にのせ、思いきり蹴り上げて敵を倒す奴とか、処刑前にフラメンコを踊る奴とか、面白い趣向もあって満足できる作品といえま~す。