ケニイ・ダンカンって知ってる?

nostalji2005-05-02

録画していた『女次郎長ワクワク道中』(1951年・大映/監督:斎藤寅次郎)を観る。笠置シヅ子の歌だけが魅力の出来の悪いコメディですが、名前だけは知っていたケニイ・ダンカンを見ることができたのが収穫です。ケニイ・ダンカンを知っているのは、現在65歳以上の人だけでしょうね。ケニイ・ダンカンは、射撃の名人で、150本の西部劇に出演したカウボーイ・スターというふれこみで1951年6月27日に来日し、8月17日に帰国したのですが、期間中、浅草国際劇場などで早射ちの実演(司会をしたのがトニー谷)や射撃ポーズのパフォーマンスで人気を呼びました。ところが、彼が出演したのは『西部の覆面男』や『愛馬トリッガー』といったB級西部劇の傍役で、おまけに馬にも乗れないカウボーイ。射撃の腕前も、助手が指に画鋲をつけていて、ダンカンが射った瞬間にそれで割るといったインチキでした。殆どの日本人が知らなかったダンカンが、短期間であっても有名になったのが不思議な気がします。
画像は、1951年「映画の友(10月号)」に掲載されたケニイ・ダンカン