残酷ブームがありました

nostalji2006-02-08

『壮烈新選組・幕末の動乱』で、購入したまま放ったらかしていた『幕末残酷物語』(1964年・東映/監督:加藤泰)を思い出し、早速引っぱり出して観る。加藤泰は、新選組という殺伐たる世界を暗く、ドライに描いています。気の弱かった若者(大川橋蔵)が、隊風に染まり、ふてぶてしくなっていく過程が見事に表現されていますよ。ただ、舞台を屯所内に限定しているために、脱退しようとした山南敬助(大友柳太朗)の処刑など史実とはかなり違いますけどね。大友柳太朗は情け容赦のない隊則に批判的な人間味ある人物を好演していますが、中村竹弥(近藤勇)、西村晃土方歳三)、河原崎長一郎沖田総司)、内田良平(山崎丞)といったクセのある役者に囲まれて目立ちません。それにしても、初々しい藤純子が可愛いのだ。画像は、『幕末残酷物語』のビデオジャケット。
ヤコペッティーの『世界残酷物語』が1962年に大きな話題となり、何かと“残酷物語”が使われるようになりましたが、この作品も安易な題名の付け方をしていま〜す。
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