運も実力

nostalji2006-05-28

井沢元彦:著の『神霊の国 日本』(ワニ文庫:2003年1月5日第8刷発行)を読了。井沢史観はわかりやすく、私も概ね同意しています。表題と異なり、日本人の神と霊について記しているのは第1章だけで、あとは織田信長を中心とした戦国時代論になっています。“運も実力のうち”と云いますが、豊臣秀吉の生涯は真にそうですね。信長の家来になり、桶狭間で信長が今川義元を破っていなかったら、明智光秀が叛逆しなかったら、信長と一緒に死んだ信忠に嫡子がいなかったら、生き残った信長の息子・信雄と信孝が毛利の兄弟(吉川元春小早川隆景)のように仲良かったら、その一つでも“たら”でなかったら天下取りができたかどうか……
インドネシアのジャワ島中部で27日に発生した地震で、2900人が死亡、数千人が負傷したとのこと。地震の規模はマグニチュード6.2で、規模の割りに犠牲者が多いのは耐震性の低い建物が多かったことと、早朝に発生したので犠牲者の多くが寝ていたことによるものです。こんなニュースを聞くと、耐震偽装が他人ごとに思えなくなってきますね。今回、逮捕された連中の顔は、“運が悪かった”といった表情にしか見えません。自分の責任を運のせいにするんじゃねえぞ!