今日も読書

nostalji2008-09-25

読書の秋ということで、CDを聴きながら、積ん読状態だった阿刀田高:著の『旧約聖書を知っていますか』(新潮文庫:1999年6月5日第10刷発行)を読了。旧約聖書の中の断片的な事項については映画などを通じてある程度知っていましたが、体系的なものはこの本が初めてでした。著者も本書で語っていますが、信仰を持たない著者による、信仰のない読者へのわかりやすい解説書になっています。
本書はアダムとイブからでなく、イスラエル建国の祖であるアブラハムから始まっています。旧約聖書は、天地創造→アダムとイブ→カインとアベルノアの箱舟バベルの塔アブラハムの放浪となるわけですが、“バベルの塔”で神の怒りにふれた人間は世界中に散らばって言語や肌の色を異にするようになり、その中からアブラハムが神に選ばれて現在のイスラエルの地を目指すんですね。その後、ソドムとゴモラモーゼの十戒ジェリコの城壁→サムソンとデリラダビデとゴライアス→ソロモンとシバの女王と続いていくわけで、やっと流れが解りましたよ。イスラム教とキリスト教の源流が同じということもね。どちらにとっても神から与えられた土地なのだから、パレスチナ紛争は一朝一夕には片付かないや。