録画していた『サムソン 神に選ばれし戦士』(2018年/監督:ブルース・マクドナルド)を観る。旧約聖書にある“サムソンとデリラ”の話をもとにした冒険アクションです。
紀元前1170年、ヘブライ人がダゴンの神を崇拝するペリシテ人に支配され迫害を受けていた頃、サムソン(テイラー・ジェームズ)はヘブライの民を率いる男として村人から期待されますが、サムソンにはその気がなくペリシテ人の娘タレン(フランセス・ショルト・ダグラス)と恋に落ちます。しかし、ペリシテ王(ビリー・ゼイン)の息子ラッラー(ジャクソン・ラスボーン)にタレンが殺されたことからサムソンは無類の怪力を発揮して大暴れ。ペリシテ王はラッラーをエジプトへ追いやり、イスラエルの民との平和を維持しますが、十数年後、ラッラーが戻ってきて王を殺し王座につきます。ラッラーはサムソンの力の根源を知るために美女デリラ(ケイトリン・レイフィー)をサムソンに近づけ……
旧約聖書にないオリジナルキャラのラッラーとの対立を軸に、ライオンを引き裂き、30人のペリシテ兵の衣を奪い、ジャッカルの尾に松明を結んでペリシテ人の畑を焼き払い、驢馬の顎の骨で千人のペリシテ兵を打ち殺すといったサムソンの活躍が盛り上がりなく展開していきます。最大の見せ場であるダゴン神殿の破壊も安っぽいCGで迫力なし。テイラー・ジェームズとケイトリン・レイフィーのサムソンとデリラも魅力なし。サムソンの両親役でルトガー・ハウアー(レプリカントね)とリンゼイ・ワグナー(バイオニック・ジェミーね)が出ていたのが良かったくらいで、かつて洋画劇場で観たヴィクター・マチュアとヘディ・ラマーの『サムソンとデリラ』(1949年/監督:セシル・B・デミル)が懐かしいで~す。