乗ったことのない乗り物

nostalji2008-12-07

西岸良平:著の『三丁目の夕日』(小学館)の、“行楽日和”と“お正月”を読了。
“行楽日和” (2003年4月4日第2刷発行)は、行楽に関連した11話が収録されています。町田忍のコラムは“乗り合いバス”ね。広島は首都圏と違って電車網が発達していなかったものですから、行楽先へは殆どバスを利用しました。昭和30年代前半はボンネットバスが多かったですが、後半になるとリアエンジンバスが主流になりましたね。市内を走る近距離バスには冷房はありませんでしたが、長距離バスは冷房完備になりました。ところで、大都市圏で運行されていたトロリーバスって、電車と同じで、エンジンでなくモーターで走っていたんですね。軌道を敷く必要がないので、もっと普及していそうなものだけど、何か欠陥があったのかなァ。乗ったことのない乗り物だったので、一度乗ってみたかったで〜す。
“お正月” (2002年1月4日第1刷発行)は、正月に関連した12話が収録されています。正月といえば家族で晴着を着て、その年の家族全員の無事を祈願する意味合いがあったのですが、現在は昨日の続きになっていますね。暮らしの中での精神的メリハリをなくしてから、日本人はどんどんおかしくなっていったような気がします。“らしさ”をなくしているんですよ。理屈ばかりの世の中が、本当に良い社会なんですかねェ。町田忍のコラムは“年末年始”なんですが、主として「紅白歌合戦」のことばかりです。世代を超えて歌われる曲が多かった時代は、家族揃って「紅白歌合戦」を観ることが行事となったのですが、現在のような偏好主義の時代にはマッチしなくなっていますね。ちなみに、今年の「紅白歌合戦」に出場する歌手の半分は知りませんし、歌っている曲も知りませ〜ん。