マンガ世代

nostalji2009-03-17

昭和30年代の教育ママにとって、最大の敵はテレビとマンガ。「マンガばかり読んでいないで、勉強しなさい!」という母親の声を聞いたことのない団塊の世代はいないと思いますよ。だけど、月間雑誌1冊をスミからスミまで読んでも1時間かかりません。繰り返し読んでいたこともありますが、それだけマンガが氾濫していたんですね。昭和20年代の終り頃から月刊少年誌が続々発刊され、30年代前半に黄金時代を迎えます。『少年クラブ』『少年』『少年画報』『冒険王』『漫画王』『幼年クラブ→日の丸』『おもしろブック→少年ブック』『ぼくら』『痛快ブック』『野球少年』など、皆で回し読みしたものです。そして、子供たちのマンガ需要に応じるかのように貸本屋が増え、貸本屋専門のマンガや劇画が加わります。
30年代後半に月刊誌は衰退していきますが、それに代わって週刊誌が台頭してきます。画像は、『少年サンデー』の創刊号。値段は30円で、月刊誌が120円でしたから丁度1週間分の価格ね。最初は薄っぺらなものでしたが、どんどんボリュームを増していき、30年代の終りには月刊誌なみの厚さになりました。40年代になると、団塊の世代の成長にあわせるかのように、『漫画アクション』『ビッグコミック』『ヤングコミック』『劇画マガジン』といった青年マンガ誌が創刊されていきます。少年週刊誌も厚さだけでなく、質的にもレベルアップしています。「大学生がマンガを読む」と世間の大人たちから顰蹙をかいましたが、文化として根付いていったので〜す。