最近の訃報から

劇画界の巨匠であるさいとうたかを(84歳)さんと白戸三平(89歳)さんが亡くなる。

私が劇画を知ったのは小学4年生の時。当時、劇画は一般書店に置かれておらず、貸本屋専門で貸本漫画とも呼ばれていました。私が利用していた貸本屋は、平台に『少年』などの月刊誌と付録の別冊マンガ(5~6冊を紐綴じ)が置かれ、劇画は棚に配置。普段は平台を物色するだけでしたが、目当ての本がなく、たまたま劇画コーナーで目にしたのが白戸三平の『忍者旋風・風魔忍風伝』でした。少年雑誌のマンガにはない動きのあるリアリステッィクな画風に魅了され、ストーリーも面白く、大人の世界に導かれた感じでしたね。白戸作品を探して劇画コーナーを物色するうちに知ったのがさいとう作品。『台風五郎』は日活アクションの世界で、小林旭を想定して読んでいましたよ。五郎の恋人リコは浅丘ルリ子ね。

その後、少年雑誌の読者層の年齢があがっていき、両氏が一般紙で活躍されるようになるのは周知の通り。世界に類のない日本のマンガ文化に大きな足跡を残されました。『カムイ伝』が未完なのは残念ですが、『ゴルゴ13』は今後も続くようですね。

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