天は我らを見放した

nostalji2010-01-23

1902年1月23日、青森第五歩兵連隊は八甲田山雪中行軍に出発する。新田次郎の原作を映画化した『八甲田山』(1977年・東宝/監督:森谷司郎)は、青森第五歩兵連隊の遭難事故を扱ったもので、苛酷な自然との戦いを迫力ある映像で描いていましたね。内容もすばらしく、大ヒットとなり、配給収入25億円はそれまでの記録を破って歴代1位となりました。画像は、『八甲田山』のサントラLPジャケット。芥川也寸志の音楽は、壮大なスケール感があり、荘厳な中に哀愁感が漂う名曲です。日本の映画音楽ベスト10に入ると思います。
ところで、2つの部隊のうち、少数部隊の弘前連隊が成功し、大部隊の青森連隊が壊滅するという対照的な結果は、企業の勉強会における事例研究としてよく使われました。私もビジネススクールで大組織の失敗事例としてレポートを書きましたよ。百貨店とスーパーの2009年度の売上げが20年以上前の低水準になったとのことですが、これなども、総合的に商品を扱うことで他部門へのもたれあいがあって、個々が生き残るという必死さがなく、魅力的な商品や売場作りがされなかった大組織の欠陥が出た結果だと思いま〜す。