最新のホームズ

nostalji2011-01-25

録画していた『シャーロック・ホームズ』(2009年/監督:ガイ・リッチー)を観る。平和孝氏の資料によると、最初のホームズ映画は1900年に製作されたと云われる上映時間35秒の覗き穴式映画『Sherlock Holmes Baffled』とのことで、映画の誕生と同時期なんですね。わずか35秒なので筋らしい筋はないようで、劇映画としては1905年の『The Adventure of Sherlock Holmes』になるようです。誘拐された女性をホームズが救う8分の短編で、ホームズを演じたのはモーリス・コステロという役者さん。以来、日本ではあまり公開されませんでしたが、欧米ではホームズ映画が数多く作られ、数多くの俳優がホームズを演じています。
でもって、この『シャーロック・ホームズ』ですが、ロバート・ダウニー・ジュニアがホームズを演じています。これまでのホームズとはイメージのギャップが大きかったですね。テレビシリーズ『シャーロック・ホームズの冒険』でイメージを固定化したジェレミー・ブレッットと大きくかけ離れていましたからね。画像は、ロバート・ダウニー・ジュニアのホームズ。
内容もオーソドックスな推理物でなく、冒険アクションといった感じです。女性誘拐連続殺人犯のブラックウッド卿(マーク・ストロング)を逮捕する冒頭シーンからアクション満開。絞死刑になったブラックウッドが墓場から蘇り、またしても殺人事件が発生します。ブラックウッドを追って、ブラックウッドの手下たちとの大格闘、ワトソン(ジュード・ロウ)も拳銃を撃ちまくり、推理の手助けでなくアクションで手助けします。ブラックウッドは黒魔術の力とみせて、新兵器で議会を乗っ取ろうとしているんですな。新兵器の秘密を探るために、モリアティに命じられて近づいてきたアイリーン(レイチェル・マクアダムス)にホームズが出し抜かれるのは少し情けないですが、ホームズも生身の男ということですかね。ブラックウッドを倒して新兵器は回収しますが、重要部品をモリアティに奪われます。本作では姿を見せなかったモリアティですが、続編(2011年に全米公開予定)で登場するのでしょう。
絞死刑のトリックなどホームズ物としてはウ〜ンですが、映画的面白さは色々あって楽しめました。ハードボイルド・ホームズなのだよ。