正月映画らしく

nostalji2011-11-30

録画していた『座頭市関所破り』(1964年・大映/監督:安田公義)を観る。座頭市勝新太郎)は、島抜けした新助から笠間宿の旅籠で女中をしているお仙(滝瑛子)への手紙をことずかる。笠間宿は妙義山への初詣客をあてにした商売人でいっぱいだった。市はお仙に手紙を渡した後、父を捜している名主の娘お咲(高田美和)と知り合う。お咲の父は、百姓たちの窮状を江戸へ訴えに行く途中で行方不明になっていたのだ。背後には郡奉行(河野秋武)と結託して暴利をむさぼるヤクザ・島村の甚兵衛(上田吉二郎)がいた。甚兵衛はお咲の命を狙うが……
サイコロを斬ったり、碁盤を斬ったり、独楽を斬ったりと、座頭市の面白さは、居合いのデモンストレーションにもあります。市のライバルは奉行の用心棒(平幹二郎)です。平幹二郎との対決も、スピード感があって悪くありません。
ところで、狡すっからいアル中老人がでてくるんですが、これが実に存在感があるんですね。伊井友三郎という役者が演じているんですが、抜群に巧いんですよ。他の作品では、気をつけて観ないと、わからないような存在なんですけどね。中田ダイマル・ラケットで笑いをとったり、角兵衛獅子の子役をからめたりと、賑やかな内容になっていま〜す。