録画していた『座頭市血煙り街道』(1967年・大映/監督:三隅研次)を観る。旅先で病死した女(磯村みどり)から子供を託された座頭市は、子供の父親(伊藤孝雄)がいる上州・前原にやってくる。父親はヤクザの権造(小池朝雄)に幽閉され窯焼きの下絵を書かされていた。その窯焼きは金粉・銀粉を使った御禁制の品で、背後には代官(小沢栄太郎)がおり、禁制品調査のために公儀隠密(近衛十四郎)が現れ……
子どもとの情愛をからめ、からかう奴には痛烈なしっぺ反し、悪い奴らは叩っ斬るという痛快な作品です。そして何といっても、カツシンと近衛十四郎の対決が見どころですね。殺陣の巧い二人なので見応えがあります。笑い、人情、チャンバラ、という娯楽要素が満遍なく織り込まれており、シリーズの中でも屈指の出来といえま〜す。