昨日の続きで

nostalji2012-08-16

古いキネマ旬報(1961年10月下旬号)をながめる。キネ旬の表紙にしては珍しく、人気女優のジーン・シモンズね。『聖衣』、『スパルタカス』、『大いなる西部』といった大作が似合う清純派美人女優でしたね。
特集は、“秋の日本映画展望”と“ヌーヴェルヴァーグ以後”です。“秋の日本映画展望”は7人の映画評論家が11作品を紹介しています。観たことのある作品だけを拾い読みね。“ヌーヴェルヴァーグ以後”は、ヌーヴェルヴァーグに代わる新しい波を展望していますが、結局やって来ませんでした。
録画していた『新・座頭市(第3シリーズ)』の10話〜12話を観る。第10話「市の茶碗」(監督:国原俊明、脚本:二州基夫・石田芳子・奥村利夫)は、自分の茶碗を作りたくなった市が陶工夫婦(江原真二郎いしだあゆみ)を訪ねるんですな。陶工はお抱えだった藩を脱藩したことから、藩から命を狙われています。焼物に精魂をこめる陶工と市との交流物語でした。
第11話「人情まわり舞台」(監督:黒木和雄、脚本:中村努)は、市に恩のある極道者(原田芳雄)が、市に何かと世話をやくんですな。市の命を狙う悪ヤクザ(田武謙三)が極道者を利用しようとしますが、失敗して市に斬られるのね。原田芳雄とカツシンのセリフの“間”の良いこと!
第12話「虹のかけ橋」(監督:森一生、脚本:佐藤繁子)は、人買いにさらわれた娘を探している女(中村玉緒)と市が旅の道連れになるんですな。市の命を狙うヤクザ(蟹江敬三)が土地の親分(今井健二)とつるんで、偽の娘をしたてて女を利用し、市を毒殺しようとします。女の娘は既に死んでいて、女はそれを信じたくなかっただけで、悪党たちの計画は見破られ、あの世行きです。蟹江敬三は似たような役ばかりだなァ。