ベティカー&スコット

nostalji2012-08-17

西部劇の知人からバッド・ベティカーが監督したランドルフ・スコット主演の西部劇DVDが送られてくる。1956年から60年にかけて製作されたベティカー&スコットの西部劇は7本あり、4本が日本でも公開されています。識者の間では評判がよく、機会があれば観たいと思っていたんですよ。
でもって、最初に観たのが『七人の無頼漢』(1956年/バッド・ベティカー)です。輸入版で日本語字幕なしですが、ストーリーは知っているのでね。内容は七人組の強盗団に妻を殺された元保安官(ランドルフ・スコット)が復讐の旅に出て、カリフォルニアに行くという夫婦の幌馬車と道連れになります。実はこの幌馬車には、妻(ゲイル・ラッセル)に内緒で夫(ウォルター・リード)が強盗団のボス(ジョン・ラーチ)に届ける強奪金が隠されていたんですな。そして、強盗団の金を狙う無法者(リー・マービン)が加わり、強盗団を全滅させた後、無法者と決闘してエンドね。
強盗団はバラバラで逃げており、最初の2人は雨の洞窟でスコットが射殺。銃声だけを聞かせ、場面転換。3人目はスコットを背中から撃とうとしたところを撃たれて倒れ、リー・マービンが現れるという段取り。待ち伏せしている2人をスコットが負傷しながらも倒し、残った2人は取り返された金を奪うためスコットが待つ場所へ。1人をスコットが撃ち、マービンがボスを倒します。金箱をはさんでスコットとマービンの対決ね。酒場でのマービンの早撃ち練習を見せているので、決闘シーンが盛り上がります。マービンの顔アップだけでスコットは映さず、銃声がしてマービンが倒れるのですが、マービンの表情が良いんだなァ。ベティカーは決闘シーンの演出に工夫を凝らして、パターンの繰り返しを避けているところがグッドです。
バート・ケネディの脚本は、定石的な展開(都合よく亭主が殺されてゲイル・ラッセルとスコットが結ばれるようなラストは気に入らない)で並の娯楽作品程度ですが、ベティカーの演出によって一味違ったものになっていま〜す。