ホラーじゃなかった

nostalji2014-07-18

録画していた『ゾディアック』(2007年/監督:デヴィッド・フィンチャー)を観る。新作映画も半年でDVD販売、1年でテレビ放映される時代に、何故か7年前の作品を、何故か心惹かれて観てしまいました。実話を基にしたクライムサスペンスというより人生ドラマですね。
1969年7月4日、若いカップルが拳銃で襲われ死亡します。通報者が、自分が犯人であると名乗り、それから1ケ月後、新聞社に去年のクリスマスにハーマン湖で2人、7月4日にバレーホで若い女を殺したという手紙が暗号を添えて届きます。犯人しか知らない内容だったので、連続殺人事件ということで色めき立つのね。サンフランシスコ・クロニクルの記者エイブリー(ロバート・ダウニーJr)と、暗号に並々ならぬ関心を持つ風刺漫画家のグレイスミス(ジェイク・ギレンホール)がこの事件に熱中します。暗号解読から犯人名はゾディアックと呼ばれるようになり、サンフラシスコで連続殺人。サンフランシスコ市警のトースキー刑事(マーク・ラファロ)と相棒のアームストロング刑事(アンソニー・エドワーズ)がゾディアック捜査に乗り出しますが……
エイブリーとトースキーは挫折し、原作者でもあるグレイスミスだけが執念深くゾディアックを追っていきます。サスペンスというより、ゾディアックという存在に人生を狂わせられた男たちの物語です。157分という長さを使って、デヴィッド・フィンチャーはガッチリ作っています。退屈はしないものの、面白みには欠けますね。登場人物がやたら多くて、相関関係がわかりづらいのも欠点ね。だけど、こんな骨太の作品は嫌いじゃないので、満足、満足で〜す。