監督力量の差

nostalji2014-10-29

録画していた『キャリー』(1976年/監督:ブライアン・デ・パルマ)を観る。
リメイクがオリジナルのストーリーを、そのまんま使っているのがわかりました。そうなると、演出力の差が歴然としますね。冒頭のシャワー室でのヌードシーンはサービスとして、徐々にサスペンスを盛り上げ、セリフを廃して映像と音楽だけ表現するクライマックスは迫力たっぷりの見せ場になっています。大ラスのショック演出もリメイクにはなかったものです。
オリジナルの演出テクニックを使えない分、リメイクでは違った要素が必要でしたね。リメイクでは動画をネットに流したりして現代的にキャリーを笑い者にしたのですから、町の人からも笑い者にされ、クライマックスでは町中を破壊するようなパワー演出が欲しかったです。
演技力もシシー・スペイセククロエ・グレース・モレッツでは差がありすぎ。ネクラで冴えない少女が、パーティで輝きを見せ、ブタの血を浴び心神喪失して超能力が暴走、会場にいた全員を皆殺しにする恐さは最高ですね。母親役のパイパー・ローリーも狂信的異常ぶりを見せてグッド。
クリス役のナンシー・アレン、ビリー役のジョン・トラヴォルタ、スー役のエイミー・アーヴィング、トミー役のウィリアム・カットと、後年主役や準主役をやるようになるスターの売り出し前の姿が見られたのもグッドで〜す。