西部劇DVDの『早射ち無宿』(1953年/監督:ネイサン・ジュラン)を観る。
ジム(オーディ・マーフィ)が護衛していた幌馬車隊がヤキ族インディアンに襲撃され、全滅の危機に陥ります。隊長の妻サラと妹ローラ(ロリー・ネルソン)を藪の中に隠した後、ジムは単身敵陣に乗りこみ酋長に攻撃中止を頼みます。かつて酋長の息子の命を救ったことがあったのね。しかし、酋長はジムを捕え、日干しにしようとします。酋長の妻がジムを逃がしますが、サラとローラを残して幌馬車隊は全滅。町に戻ったジムは、インディアンを手引きした裏切者として隊長の弟ラム(ラッセル・ジョンソン)に煽動された町民にリンチされそうになります。保安官(チル・ウィルス)が町民をくい止めますが、ジムは留置所から脱走。保安官の追撃で馬が傷つき、リンチされそうになった経験のある牧場主から馬を譲り受けます。幌馬車隊襲撃を手引きした者を見つけるために、ジムは追跡隊をかわしながらヤキ族の土地に入りますが……
この作品の原題“タンブルウィード”は、ジムが譲り受けた馬の名前。ラバに育てられたというこの馬が名馬なんですね。普通の馬が登れない急斜面をラバのように登る(追跡隊のリー・ヴァン・クリーフはマネして落馬)し、涸れた泉の近くでは別の水脈を見つけてジムを渇死から救います。ラストの真犯人追走劇では、持久力と足の強さを見せますよ。ストーリーは使い古されたパターンですが、馬の存在感が退屈になるのを防いでいま〜す。