名前が国名に

nostalji2018-04-29

録画していた『リベレイター南米一の英雄シモン・ボリバル』(2013年/監督:アルベルト・アルベロ)を観る。19世紀にスペインの植民地だったベネズエラやペルーの独立のために戦ったシモン・ボリバルの半生を描いた劇場未公開のベネズエラ映画です。
スペイン領ベネズエラの名家に生まれたシモン・ボリバルエドガー・ラミレス)は、スペイン遊学中にマリア(マリア・バルベルデ)と愛しあい結婚しますが、わずか1年でマリアは黄熱病で亡くなります。愛妻を失い悲しみにくれるボリバルは家庭教師だったロドリゲスの言葉により母国解放運動に目覚めるのね。ミランダ将軍のもとでベネズエラ独立運動に加わり、カベロ要塞の守備につきますが、将校の裏切りにより要塞は陥落。ミランダもスペイン軍に降伏し、ボリバルはジャングルに追放されます。スペインの迫害を受けていたメスティーソ(白人とインディオの混血)やインディオなどの民衆から兵を集め、ベネズエラに侵攻。解放者と呼ばれ、カラカスを占領しますが、スペイン軍の反抗によりボリバルは市民を引き連れて脱出します。英領ジャマイカに亡命したボリバルは、ジャマイカ書簡をしたため、英人の協力を得てベネズエラに上陸。イギリス人やスコットランド人、アイルランド人の義勇兵が加わり、スペイン軍の裏をかいてアンデス山脈を越え、ボヤカの戦いに勝利し、ボゴタに入城します。ベネズエラ・コロンビア・パナマエクアドルを合わせたコロンビア共和国大コロンビア)を宣言しますが……
史実に即した感じで物語は展開していきますが、ボリバルの最期は史実に異論を呈しています。南米の地理に疎いので、どこをどう進軍したのかよくわかりません。それでも、大量エキストラによるアンデス進軍や住民のカラカスからの移動は製作者のエネルギーを感じます。その物量は、往年のハリウッド史劇を想起しますね。戦闘シーンなどもCGにない迫力です。日本人に馴染みのない人物ということで劇場公開されなかったのでしょうが、大画面で観たい作品で〜す。