気になる役者で

録画していた『天守物語』(1995年/監督:坂東玉三郎)を観る。天守に住む魔性の女と人間の侍との恋の顛末を幻想的に描いた作品です。

姫路城の天守閣は、魔界として藩士は誰一人として近づかない場所。そこには魔界の美女・富姫(坂東玉三郎)が住んでおり、そこへ富姫を姉のように慕う猪苗代の魔界の姫・亀姫(宮沢りえ)が猪苗代の城主の首を土産に持って遊びにきます。富姫から亀姫への土産は城主から奪い取った鷹。その夜、鷹を探して一人の若侍(宍戸開)が天守に上がってきたことから……

原作は泉鏡花の戯曲で、舞台で何度も演じてきた坂東玉三郎が監督・主演で映画化。玉三郎は、妖艶な富姫と醜怪な舌長姥の二役しています。舞台だと問題ない演出なのでしょうが、映画となると細部まで映しだされるので粗が目立ちます。現在であれば、CGを駆使してファンタジー色を強めることができたでしょうけどね。それにしても、玉三郎宮沢りえは美麗だったよォ。

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