古い映画続きで

録画していた『月下の蘭』(1991年/監督:石井隆)を観る。ひょんなことからアイドル歌手と知り合った男が事件に巻き込まれるハードボイルドです。

橋川(根津甚八)は税理士だった10年前に暴力団の抗争に巻き込まれて妻子を死なせ、その日暮らしのいい加減な生活を送っています。ひょんなことから飲んだくれているアイドル歌手の蘭(藤原美紗)を介抱。賭けマージャンでイカサマがばれ、暴力団から賭金返済を迫られた橋川は、蘭の芸能事務所から百万円を脅し取ろうと画策。しかし、蘭は悪徳実業家(団時朗)に依頼された暴力団に誘拐されており……

主人公が弱くてボコボコにされっぱなし。意識朦朧の中に死んだ妻子が浮かんでは消え、何じゃコリャです。仲良くなったアイドル・オタクのあんちゃんが蘭を救いに行って殺され、それなら俺がと、蘭救出のために体を張るんですな。颯爽としたところが全然なく、リアリズムとは違う、カタルシスのない、イライラするだけの作品で~す。

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