今年最初の西部劇

録画していた『復讐のジャンゴ・岩山の決闘』(1966年/監督:アルベルト・デ・マルチーノ)を観る。ジャンゴと呼ばれる男が父親の復讐をするマカロニ西部劇。

5千ドルのお尋ね者を殺した賞金稼ぎが、主人公であるジャンゴと呼ばれる男(グレン・サクソン)に殺されます。賞金稼ぎが殺した男はジャンゴの父親でしたが、賞金が惜しくてジャンゴは父親の遺体を町の保安官事務所へ。いかにもマカロニといった展開。町の酒場で、ゴードン(フェルナンド・サンチョ)からジャンゴの父親が町を支配しているクラスター(ナンド・ガッツォーロ)の共同経営者だったことを知らされます。クラスターはジャンゴの父親に濡れ衣を着せてお尋ね者にした悪い奴。ジャンゴはクラスターに権利の50%を要求。クラスターは無法者のウォード(グイド・ロロブリジータ)にジャンゴを殺すように命じますが……

悪役の多いフェルナンド・サンチョをコメディリリーフのように使ったりして、コミカルな要素を強調しようとしたのか、グレン・サクソンのジャンゴはニヤケすぎていてマカロニファンが抱いているジャンゴのイメージと違い過ぎるのが難点。ラストではしっかり者の恋人(エリカ・ブラン)と結婚し、事業を引き継ぐのですが、クラスターの息子(ジョージ・イーストマン)が現れるというバカバカしくて笑えない内容。

一方で、お金だけが生きがいというクラスターの妻(イブリン・スチュアート)とジャンゴを助ける相棒(クラスターの妻の元夫)とのシリアスな愛憎劇があったりして、チグハグなものになっています。際立ったガンプレイもなく、ブルーノ・ニコライの音楽も印象に残らず、お粗末な作品といえま~す。