お次は、B西部劇

西部劇パーフェクトコレクションの『正義の国境』と『荒野の流れ者』を観る。

『正義の国境』(1950年/監督:ウィリアム・ウィットニー)は、ロイ・ロジャースのシンギング・カウボーイ作品。

カナダとの国境を流れる河に遡上してくる鮭は先住民の越冬の食料。しかし、缶詰工場を建設し、魚を独占する一味が現れます。先住民管理官のロイ・ロジャースは、約束を守らない缶詰会社と先住民が戦うのを防ぐために缶詰会社に忠告。しかし、カナダ騎馬警官が殺され、先住民の酋長が殺人犯として逮捕され……

鮭の乱獲という社会問題を背景にしており、いつもの能天気なシンギング・カウボーイとは少し毛色が違います。ロイが劇中で歌うシーンは2回しかなく、コメディリリーフもおらず、アクションシーンが中心。悪役ジャック・ランバートとの格闘が見せ場で~す。

 

『荒野の流れ者』(1945年/監督:エドワード・キリー&ウォーレス・グリッセル)は、父親を殺した相手を相棒と一緒に捜す男の物語。

アダム・ラリーは父を殺され、チトの一家に助けられます。10年後、父が殺された現場に残されていた焼き印と同じ焼き印のついたカバンを持っていた女性を追って、アダム(ジェームズ・ウォーレン)とチト(リチャード・マーティン)はアリゾナへ。酒場で同じ焼き印の馬に乗っているジェイ・コリンショー(ロバート・クラーク)が絡んできたのを懲らしめたことから、ジェイの姉ジーニー(オードリー・ロング)と親しくなります。父を殺した犯人がジーニーの叔父(ロバート・バラット)とわかりますが、アダムはジーニーを愛しており……

ゼーン・グレイの原作で、この作品の前に2度映画化されています。前2作は未見ですが、チトというコメディリリーフを登場させることで軽い作品になった感じがします。主演のジェームズ・ウォーレンより、チト役のリチャード・マーティンが目立つ存在。リチャード・マーティンはチト役を持ち役にしてB西部劇に数多く出演。中でもティム・ホルトとのコンビがシリーズ化されていま~す。